極!!モーツァルト塾

自称サックス吹きが音楽について色々と語ります。洋楽多めです。

今更アーティスト紹介 #7 blur 〜Brit Pop期編〜

ご無沙汰しております。

久々の今更アーティスト紹介です。
以前、blurの『Magic Whip』をご紹介させていただきました。

その流れで過去のアルバムも取り上げてみたいと思います。

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blurについて

1989年、英ロンドン郊外コルチェスターで結成されたロック・バンド。メンバーはデーモン・アルバーン(vo)、グレアム・コクソン(g)、アレックス・ジェイムス(b)、デイヴ・ロウントゥリー(ds)の4名。91年のアルバム『レジャー』でデビューし、94年の『パーク・ライフ』でブリット・ポップの旗手としてシーンを牽引。“ビートルズの再来”と騒がれるほどの反響を巻き起こし、2003年の『シンク・タンク』まで5作連続で全英1位の快挙を達成。その後、一時活動休止状態を経て、2009年に再結成。以降、世界各地のフェスでヘッドライナーとして出演するなど存在感を発揮。2015年にアルバム『ザ・マジック・ウィップ』を発表。

下記サイト様より引用

blurはつくづく変なバンドだと思います。すごくポップな曲を作ったと思ったら、いきなりグランジのようなゴリゴリのロックを作ってみたりしています。よく言えば多芸、といったところでしょうか?

この点、常に音楽のスタイルが一貫しているOasisと違いますね。

Leisure 〜シューゲイザーの香りが漂うファーストアルバム〜

Leisure

Leisure

  • アーティスト:Blur
  • 発売日: 2015/04/20
  • メディア: CD

このアルバムはBrit Pop期のものではないのですが、それでもblurの記念すべきファーストアルバムということで外せません。

『She's So High』

サイケな風味満載の一曲です。このアルバムが発表された1991年当時、My Bloody Valentineのをはじめとするシューゲイザーバンドが一世を風靡していました。その流れでblurもフォロワーバンドのような形でデビューしたのかもしれません。

その後の音楽性の変化を考えると、このLeisureは異質なアルバムと言えるでしょう。


『Sing』

Leisureの中で1番好きな曲です。美しいピアノのをベースに轟音ギターが掻き鳴らされる、まさにシューゲイザーを意識したような音作りがなされています。

トレインスポッティング(字幕版)

トレインスポッティング(字幕版)

  • 発売日: 2015/11/15
  • メディア: Prime Video

この曲は、1996年製作の『Trainspotting
』のサウンドトラックにも用いられております。後にも先にもblurはこのような曲を作らなくなるので、中々にレアですね。

Modern Life Is Rubbish〜Brit Popの始まり〜

MODERN LIFE IS RUBBISH

MODERN LIFE IS RUBBISH

  • アーティスト:BLUR
  • 発売日: 2015/04/06
  • メディア: CD

アメリカでグランジ旋風が吹き荒れる中、UKロックとは何ぞや?というアイデンティティを追求されて製作された一作です。

当初プロデューサーとして、我らがXTCのAndy Partridge氏が迎え入れられていたのですが、レコード会社との音楽性の違いから解任されてしまいます。残念。

blurの中でも比較的聴きやすく、入門用としてもおすすめです。

『For Tomorrow』

哀愁漂うアルバムの最初を飾る曲です。前作とはガラリと雰囲気を変え、アコースティックな曲調となっております。

アメリカのグランジオルタナのバンドの曲を聴くと、そんなブームの中でこんなものを作ってしまうblurがいかに特殊な存在だったのかというのがよく分かります。


『Chemical World』

ゴリゴリのグランジブームなどどこ吹く風よ。のどかな雰囲気の一曲です。
そういえば、ギタリストのGrahamはUSのオルタナバンドに影響を受けており、ソロでの活動ではまさにそういった曲が多いものとなっております。

そんなルーツを持ちながらblurのようなポップな曲を奏でるのは一見水と油のような関係に見えるのですが、これが逆にblurならではの特徴となっているように思えます。この『Chemical World』はそんなGrahamのノイジーなギターの片鱗が垣間見えます。


Park Life〜ノリノリポップ〜

パークライフ(紙ジャケット仕様)

パークライフ(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト:BLUR,ブラー
  • 発売日: 2002/03/29
  • メディア: CD

Brit Pop第2弾。今作は前作よりもより緻密なアレンジがなされており、よりポップな印象を受ける一作となっております。前作はまだまだギターバンドの延長線上という印象が強かったですが、今作では様々なスタイルの曲が取り入れられていることでロックバンドのような雰囲気があまりないです。

『Girls and Boys』

Alexのベースが非常にイキイキとした一曲です。ノリが良い曲で、spotifyでも人気があります。歌詞は非常にひねくれておりますが、そこがまさにBrit Popらしさを感じます。

クラブなどでも人気の曲だったようです。


『End of a Century』

ヘンテコな曲も多い本アルバムですが、メロディの美しい曲もあったりします。この曲は哀愁のあるアコースティックな感じがいいですね。

この時期のアルバムは緻密なアレンジがなされており、全体的にカラフルな印象があるのも特徴です。

The Great EscapeBrit Pop 最終章〜

Brit Pop第3弾。Brit Pop期とオルタナ期に挟まれてやや影の薄い印象を受けますが、それでも一つ一つの曲の完成度は高いです。

『Country House』

こうして聴いてみると、段々とGrahamのギターの主張が強くなってきているような気がします。ポップなメロディであることには変わりないのですが…。前作と違う点はどこか攻撃的な面がある所なんですよね。

恐らく続く5作目と前3作目の過渡期ということで、どのような音楽性を目指していくべきかというblurの葛藤が垣間見えます。


『The Universal』

The Great Escapeで1番好きな曲です。オーケストラによるアレンジが美しいです。

オルタナ期への過渡期でありながら、こういった完成度の高い曲を作れてしまうのがblurの凄い所で、やりたいことをとにかくやろう!という姿勢を感じます(勝手な妄想ですが…)。

あと、時計仕掛けのアレンジ風のPVも好きです笑


さて、そんなblurですが次作からガラリと雰囲気が変わります。所謂USのオルタナバンドへの急接近が始まるのですが、次回はそんなblurの変貌ぶりを見ていきたいと思います。