極!!モーツァルト塾

自称サックス吹きが音楽について色々と語ります。洋楽多めです。

Belle and Sebastian 『Days of the Bagnold Summer』を聴いてみた!

こんにちは。

最近、ユルい感じの曲を追い求めております。
そんな中個人的にいいなと思ったアルバムをご紹介したいと思います。

音楽の街、グラスゴー

UKロックというと、ロンドンやマンチェスターなどイングランドのアーティストが有名ですよね。Beatlesなんかは教科書などにも出てくるレベルなので、聴いたことは無くても名前は知っているという方も多いのではないかと思います。

一方で、日本だとあまり有名ではないのですが、スコットランドの音楽も凄いです。その中でもグラスゴーという街は音楽の文化で栄えていることで有名で、毎年数々のイベントが催されております。

そんな音楽の街、スコットランドグラスゴー出身のバンドでいいなと感じたのが今回ご紹介する「Belle and Sebastian」です。

どこかノスタルジックな雰囲気のあるポップソング

スコットランドはゴリゴリのロックというよりかは、どちらかというとメロディックなポップミュージックを得意としているようなバンドが多い気がしています。それでいてどこか懐かしさを感じるような音楽。このアルバムもまさにそんなノスタルジーをこれでもかというくらい感じます。

Sister Buddha(intro)

この1曲目の始まり方が最高に好きです。アルバムの1曲目って大体キャッチーな曲を入れてくる気がするのですが、このアルバムではあえてインストオンリー。アコギの音色が良すぎてこの曲をしばらくヘビロテしてました。

Sister Buddha

Belle and Sebastianの曲は結構ストーリー仕立てのものが多い気がします。この曲もまさにそうした一曲です。


Sister Buddha takes the all night bus
シスターブッダは夜行バスに乗る
Sister Buddha looking for the thing that makes her buzz
シスターのブッダは彼女が人気者になれるものを探している
Sister Buddha wakes up far from home and all she knows
家から遠く離れた場所で目覚めて彼女は全てを知る
There's an itch that she’s dying to scratch,
掻きたい思っている痒みがある
her face, her clothes, her skin
顔、服装、肌

Step across the lonely threshold of your selfish mind
孤独なわがままの垣根を乗り越えて
And embrace the loving goodness of your human kind
人間のような愛のある慈悲を受け入れてください
And if God won't show her face, fall upon your inner soul's embrace
もし彼女の顔を見せないなら、内なる魂の抱擁で覆って下さい
And I’ll send you all the love that I can find
そして私は見つけることのできる全ての愛を送ります。

物々しいタイトルなのですが、歌詞の内容は素朴な日常風景を切り取ったようなものです。生きていると、どうしても価値観や心情の違いから衝突することがあります。それは自分の世界が広がれば広がるほどそう感じます。

この曲はそんな人生の悩みに寄り添ってくれるような一曲だと思います。

This Letter

個人的にこの曲が一番好きです。静かに始まるアコギのイントロと、ちょっと寒さを感じるメロディがとても素敵です。

Now I know this letter is right out of the blue
今、私はこの手紙が真実だと急に分かりました
All I ever wanted was to talk to you
私はただあなたと話がしたかっただけたから
In a cafe, in a moving rented car
茶店で、レンタカーの中で
Heading to the nearest place that felt like far
近くの場所へ向かいながらどこか遠くへ行ってしまうような気がしました
"Honey," can I call you that in secret print?
"Honey"とこっそり書き写したのを読んでもいいですか
Words will never hurt you if the motive's clear
もし動機がはっきりしていたのだとしても言葉はあなたを傷つけないはずだから
All I want for you is joy and peaceful love
私はあなたに楽しさと愛と平和に生きて欲しい
Who you get it from is not my main concern
誰からそれを受け取るかは私の気にするところじゃないから


この曲はアルバムのタイトルでもある『Days of the Bagnold Summer』という映画のサウンドトラックでもあります。この映画は反抗期の 少年とを母親をテーマにした映画なのですが、この曲はまさにそのテーマに沿った曲だと思います。

周りの環境が変わったり、自分や相手の価値観が変わってくるとそれまで親しい関係だったのに疎遠になることがあったりします。この曲の"Heading to the nearest place that felt like far"という歌詞がそれを表している気がします。

Belle and Sebastianは他にもアルバムを出しているようなので、そちらも聴いてみたいと思います。