ジャック・イベール 交響組曲『パリ』
久々にブログを書きました。
先日NHKのとあるラジオを聴いていた際に、面白い特集をやっていました。
こちらの×(かける)クラシックという番組です。この番組ではモデルの市川紗椰さんとサクソフォン奏者の上野耕平さんが進行役を務め、鉄道・小説・アニメ・旅行・ファッションといった内容を交えながら様々な音楽を紹介していく番組となっております。
僕が聴いていた回では"鉄道"がテーマで、まさしく鉄道をモチーフにしたクラシック曲が紹介されておりました。
クラシックなのにどこか近代的?ジャック・イベールの音楽
サクソフォンというと普通はジャズなどの音楽をイメージすると思いますが、上野耕平さんはクラシック音楽のサクソフォン奏者ということで、サクソフォンが用いられたちょっと変わったクラシック曲を紹介してくれます。
アドルフ・サックスがサクソフォンを発明したのが1840年代と比較的最近のことなので、この楽器が用いられたクラシック音楽というものがそもそも珍しいのですね。
さて、そんな中で個人的に気になったのがこのジャック・イベールの交響組曲『パリ』という曲です。番組の中ではその中でも、第1曲の『地下鉄』が紹介されていました。
第1曲『地下鉄』
『地下鉄』というタイトルがいかにも近代的なものを象徴していますね。金管楽器による金属質な音の裏で流れるピアノの低音のリズムが、鉄道の走る姿をイメージさせられます。
第2曲『郊外』
物々しいスネアドラムから木管楽器と金管楽器の掛け合いが始まります。不思議なリズム感で、2分という短い曲ながら番組が切り替わるかのような様々なメロディが楽しめる一曲です。
第3曲『パリのイスラム寺院』
オーボエによる独奏。これもまた不思議なリズムです。第1曲が"急"とするならば、これは"緩"と言えるでしょう。
第4曲『ブローニュの森のレストラン』
交響組曲『パリ』の山場と言える曲です。アルトサックスとスウィングのリズムによる近代的なイメージが感じられます。
第5曲『旅客船「イル・ド・フランス」』
先ほどの華やかなイメージからうって変わって、ピアノの低音によるおどろおどろしい音が奏でられます。
第6曲『祭りの行列』
クライマックスのマーチ風の曲です。ちょっと軍歌風ですね。ホイッスルが用いられているのもクラシック音楽としては珍しいです。
正直イベールの曲は今まで知らなかったので、かなり新鮮でした。